Vol.1 有森裕子さん

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Vol.1 有森裕子さん

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インタビュー 私のいえ ∼すまいの履歴書∼ 各界でご活躍の方々に、家、住まいに、住み替えにまつわるお話を伺いました。インタビュー 私のいえ ∼すまいの履歴書∼

Vol.1 2012/6/27更新

『暮らし方が変われば、家に求めるものも変わりますね。』 有森裕子さん

『暮らし方が変われば、家に求めるものも変わりますね。』有森裕子さん

profile
有森裕子(ありもりゆうこ)
1966年岡山県生まれ。女子マラソンランナーとして、アトランタオリンピックでは銀、バルセロナでは銅と2大会連続でメダルを獲得。2002年4月には、アスリートのマネジメント会社「ライツ(現:RIGHTS.)」設立、取締役就任。現在は、NPO法人「ハート・オブ・ゴールド」代理理事、スペシャルオリンピックス日本理事長を務めるほか、スポーツの世界にて幅広く活躍している。

現役マラソン選手時代はもちろん、今でも世界中を駆け巡る有森さんが現在暮らすのは、国内外への移動に便利な、交通の便の良いマンション。「そのときのライフスタイルによって何が重要かを考え、空間を選んでいきたい」という彼女が考える住まいプランとは……。

育った場所がその人の感覚を左右する。家に対するこだわりは、実家が原点

有森裕子さんの写真1

大学進学と同時に上京するまで岡山県の実家で過ごしていました。
私の父も母も、"住む空間"にはこだわりがあって、季節ごとに部屋のカーテンや布を変えるほど。でも、新しくて便利なものを揃えるよりは、古いものをいかに使っていくかという点にこだわっていて、その家も私が中学生の頃に父が自ら、設計やインテリアに携わり、改築を重ねてできた空間です。
当時にしては珍しい床高の作りで、一階は倉庫。階段を上がるとリビングがあり、その隣の部屋に行くにもまた階段があって……足腰が鍛えられる作りなのですが(笑)、父が一生懸命考えて作った空間は、今でも母が暮らしていますし、私自身もとっても大好きな住まいなんです。

上京してからしばらく寮生活でしたが、そんな実家の両親の影響もあってか、限られたスペースを自分好みにしていくことは得意ですね。当時から、壁に布や写真を貼ってインテリアを楽しんだり、好きな食器を集めたりもしていました。
実は、その頃の家具や布は今でも使っているんです。一点もののアンティークなど、使い込んだ独特の風合いがが好きなので、逆に古くならない。 "古きよきもの"を大切にし、それにこそ心地よさを感じるというのも、長年暮した実家で覚えた感覚なのかもしれません。

家はライフステージに合わせて変わるもの。今、大切なことを見極めて

有森裕子さんの写真2

現在の住まいは、よくあるワンルームですが、空港にも駅にも非常にアクセスよく、今のような移動の多い生活には抜群のロケーションです。
実は、進学のために上京してからは、寮や社宅暮らしがほとんどで、自分の意志で家を決めたというのは一回だけ。バルセロナオリンピックの直後、知り合いに紹介された家に一目惚れして、どうしてもそこに住みたいと思って引っ越したことがありました。でも、当時は今以上に、遠征や合宿で家を空けていましたし、そんなに移動が多い暮らしにもかかわらず交通は不便で。大好きな部屋ではありましたが、結局、約1年で引っ越すことになりました。

そんな経験もあってか特に今は実感しますが、住む場所というのは、そのときの自分にとって何が重要か、それを見極めて選ぶことですね。私は、今しかできないだろう活動のために、今の部屋のファシリティや立地に価値を見出していますが、暮らしが変われば、また別のものを必要とするかもしれません。

生きる拠点だからこそ、将来の“住まい”を考えたい

先日、マラソンのレースで北海道・名寄市を訪問したのですが、そこは、ある映画のロケ地にもなった場所で、広大な向日葵畑のすぐ目の前にはその撮影で使われた、一軒家が観光のために残されているんです。窓を開けると夏は向日葵、秋はコスモス。その先には山脈が連なって……。都心では得られない環境には心ひかれますし、ここに住めたら、という妄想も広がりました。

現在のマンションにずっと住むと決めているわけではないんです。実家のような明るいキッチンであったり、人が集まって団らんする空間であったり、自然を身近に感じる環境だったりは、必要なのだと思っています。それに、岡山に住んでいたころは、不便であることがあたり前でしたが、今は便利であることが当然のようになっている。住む環境によって、物事の考え方や自分の中の常識も変わってしまう。そう思うと、やはり"住まい"は、大事なんだと改めて考えさせられますね。
しばらくは、やるべき仕事がたくさんあるので、今の環境が必要ですが、今後の自分の"住まい"はどうあるべきか、何を優先して選ぶべきは考えていきたいですね。"住まい"は生きる拠点ですから。

有森裕子さんの写真3
毎年開催されているアンコールワット国際ハーフマラソン。有森裕子さんが主催するNPO/NGOハート・オブ・ゴールドが運営に協力している。写真提供ハート・オブ・ゴールド http://www.hofg.org/

こぼれ話

ご実家のすぐ近くにあるという、有森裕子さんの資料館「アニモ・ミュージアム」。バルセロナ、アトランタ両オリンピックで獲得したメダルをはじめ、その活躍を支えた品々を展示。こちらの建物も設計やデザインもお父様がされたのだそう。

アニモ・ミュージアム
住所:〒701-2154 岡山市北区原1196-1
TEL:086-228-1666
http://www5.plala.or.jp/arimo/

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