シニアの住み替え

リフォームと住み替えのポイント

シニアの住み替えで知っておきたい、きっかけ・タイミング、
住み替えの選択肢、物件選びや施設見学の際のポイント、
リフォームと住み替えについて説明します。

きっかけ、タイミング

住み替えを考えるきっかけやタイミングは人それぞれですが、
シニアの世代の方は、下記のようなきっかけ、タイミングで住み替えを考えられているようです。

子どもの独立

子どもたちが独立して家を出ていくと、夫婦ふたり暮らしというライフスタイルに変わり、これまでの家では暮らしにくくなることもあります。住んでいる家の部屋を活用しきれずに、家が広すぎると感じる方が多いようです。家族構成やライフスタイルの変化によって、求める住まいは異なってきます。

家の老朽化

家族で落ち着いて暮らすために購入したマイホームも、時を重ねるごとに、思い出は詰まっていきますが、錆び、亀裂、変色、塗装の剥離等の劣化、雨漏り、水漏れ、汚れ、歪みなど、傷んでくる箇所が出てきます。比較的簡単な傷みは日曜大工で補修できるかもしれませんが、大規模な補修になると大きな出費になります。また、マイホームを購入したときは最新の設備でも、時が経つほどに徐々に色あせてきます。

日常生活に不便さを感じる

加齢からくる足腰の衰えによって、階段の昇り降りが辛くなったり、遠くまでの買い物、通院に不便さを感じるようになります。特に地方では徒歩で気軽に買い物が出来る商店街が減少し、車での移動が必要な大型ショッピングセンターが増えている傾向にあり、不便さを感じる高齢者の方が増えています。

健康に不安を感じる

厚生労働省が発表した日本人の平均寿命は男性が81.64歳、女性87.74歳で、男女ともに前年を上回っています(2020年)。今後も高齢化社会は進んでいきます。若いつもりでいても、身体が以前とは違うことを感じ始める50~60代。いつまでも元気で暮らせることが一番です。万が一、病気や怪我で日常生活が不便になったときのことを不安に感じる方が増えています。

介護に不安を感じる

今は想像がつかないかもしれませんが、自分自身や家族の介護はいつかは直面する問題です。その時になって慌てて要介護認定の申請をしたり、施設を探すことになっても、すぐに対処できるとは限りません。加齢からくる衰えや病気によって、将来の介護に不安を感じる方が増えています。

住み替えの選択肢

シニア世代の住まいの選択肢にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

自宅のリフォーム

自宅の段差をなくしたり(バリアフリー)、手すりをつける、浴室に滑り止めをつける、ヒートショック対策※を行うなど長年住み慣れた家を大切にし、これからの暮らしを快適にするためのリフォームを行い、自宅に住み続けるという選択肢があります。部屋数を少なくし、使いやすく快適な間取りに変更されることも多いようです。※寒い時期に、部屋の温度差によって引き起こされる脳卒中や心筋梗塞を防ぐリフォーム

マンションへの住み替え

年をとるにつれて、室内の段差やお風呂・トイレなどとの温度差が気になってきます。最近のマンションでは、最初からバリアフリーになっていたり、トイレや廊下などに手すりが付いていたりと、親切な設計になっているところが増えています。そこで、一戸建てから利便性の高いマンションへ住み替える方も増えています。一戸建てよりも戸締りが楽、維持管理が手軽、玄関を入ってからワンフロアで段差が少ない、セキュリティに優れているなどのメリットがあります。断熱やバリアフリーのリフォームで、自分仕様に変えていくのもいいでしょう。

二世帯住宅

親子世帯が同じ屋根の下で暮らす住宅形式です。土地の有効活用が図れ、資金面も建設費だけでなく公共料金や光熱費なども分担できるという経済的なメリットがあります。しかし、それ以上に肉親がすぐ側にいることの安心感や安らぎが得られる、子育てや介護などをお互いに助け合うことができるという精神的なメリットが大きいようです。

高齢者住宅(シニア向けマンション)

医療や介護の設備が充実しているなど高齢者のニーズに合わせた分譲または賃貸マンションです。自立した生活ができる高齢者が対象になっています。

田舎暮らし

自然あふれる田舎で魚釣りを楽しみ、野菜を作りながらのびのび暮らしたいと考える人も増えています。山や海など自然のエネルギーを身近に感じながら健康的に暮らしたいと憧れる人が多いようです。

海外移住

海外移住とは、その名の通り海外で住居を構え暮らすことです。移住先の文化や習慣を受け入れることができるかどうかが、海外での生活を楽しく送ることができるかどうかのポイントとなるようです。

介護が必要になった場合には、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設など、各種、介護や医療サービス付施設への入居が考えられます。

物件選びのポイント

元気なうちに考え、動き出す

介護が必要になってからでは、自分の好みに合うところに住めないことも考えられます。自分では決められず、子どもや家族に頼らざるを得ないことも。住み替えには引越し、家財道具の整理・処分が必要なので、気力と体力が必要です。気力と体力がある元気なうちに住み替えを考え、実際に動き出すことが重要です。

買い物、病院、駅に近いところを選ぶ

高齢になって、健康に不安を覚えた時に必要なのは、買い物や通院などの利便性です。将来を見据え、駅やスーパー、病院が近い場所を選ぶことが重要です。車の運転や長い距離の徒歩など健康面でも若い頃より衰えを感じ不安なものです。商店街、スーパー・デパートなどの商業施設、医療施設など近い利便性の良い場所に住み替える選択はおすすめです。車は便利ですが、いつまで運転できるかなどを考え状況に応じて、住む場所を変えていく、というのも良いかもしれません。

最適なスペースの物件を選ぶ

一戸建ては、高齢になると階段や庭の手入れが大きな負担になってきます。お子様が独立して、夫婦のみ、または一人暮らしの世帯なら、多くのスペースは不要なことが多いと思います。広すぎると掃除が大変で、光熱費も余分にかかってしまうデメリットもあります。自分たちに最適なスペースを考え、コンパクトな物件を選ばれたほうが、結果的に満足度の高い住み替えになることが多いようです。

日当たりを重視する

現役時代に比べて、日中、家にいる時間が長くなるので、日当たりなどの住環境はより大切なってきます。また、日当たりによって居室の暖房費にも違いが出てきます。ただし、「南向きは夏暑いからイヤ」、「日当たりが良すぎると畳が焼けるのでちょっと」など人によって好みはまちまちですので、自分好みの日当たりかどうかチェックしましょう。

自分でメンテナンス可能な物件を選ぶ

一般的にマイホームは購入時のライフスタイルが基準です。家族構成やライフサイクルが変わる定年後は、部屋数が多いと掃除が大変だったり、庭が広くて手入れにお金がかかったりと、余分な出費や体力面でも不安が出てきます。自分で掃除や手入れが可能な住戸に住み替えることも一案です。マンション共有部分は、管理側で手入れをしてくれるので安心です。

見学の際のポイント

立地・環境

物件だけでなく、周辺環境や周辺施設までの距離感を把握することが重要です。物件を見学する際には、車で見に行くだけでなく、電車やバスなどの公共交通機関を実際に利用して距離感をつかむとよいでしょう。物件の周辺や、駅・バス停までのアプローチに大きな段差がないかどうかも確認しましょう。

時間帯

昼間の明るい時間帯に見学して、室内や日当たりを確認すると良いでしょう。また、時間帯や曜日を変えて、周辺環境をチェックすることも大切です。昼と夜、平日と休日では周辺の雰囲気が違う場合があります。

部 屋

部屋の配置、窓の向きと位置、大きさなどを確認しましょう。窓や扉は実際に開閉させて、使いやすさを確認することも大切です。室内に段差がないかどうか確認することも重要です。天井の高さや風通しを確認することも大切です。天井が高い部屋は開放感がありますが、冬は寒く、暖房費がかかりやすくなります。夏の暑い時期のことを考えて、窓を開けた時に風通しが良いかどうかも確認しましょう。見学する時期だけでなく、一年を通して快適に過ごせるか確認することが大切です。どのくらい収納できるのか、各部屋に収納スペースはあるのかなども確認しておきましょう。

リフォームと住み替え

ライフスタイルや同居人数が変化した時に、リフォームするか、
住み替えをするか悩まれる方が多くいらっしゃいます。
リフォームと住み替えのそれぞれのメリット、デメリットをみてみましょう。

リフォームをする場合

メリット
  • 愛着のある建物を壊さずに済む。
  • ずっと同じ場所に住み続けられる。
  • 予算次第でリフォーム内容を選ぶことができ、内外装とも新築同様にすることもできる。
デメリット
  • リフォーム費用を用意しないといけない。
  • 既存建物の構造によっては、間取り変更などが思い通りにならない場合がある。
  • 基礎、柱、梁などの主要構造を補強しない場合、構造の強度に不安が残る場合がある。

住み替えをする場合

メリット
  • 現在の住まいを売却して売却益が出た場合、住み替え資金や老後の資金等に充当できる。
  • マンション購入、一戸建て購入、土地を購入して建物新築、賃貸など住まいの選択肢が広がる。
  • オーバースペック(過剰)な住まいから適正な住まいに変更できる。
    (敷地が広すぎて庭の手入れなど維持管理ができない。不使用の部屋があり掃除が面倒など)
デメリット
  • 長年住んだ愛着のある土地建物を手放さなけれならず、住む場所が変わることで、気苦労をする場合がある。
  • 現在の自宅を売却することで売却損が発生したり、住宅ローンの残債が多く、売却代金で完済できず資金を補填しないといけないことがある。
  • 売却と購入のタイミングがうまくいかず、二重ローンを抱えたり、仮住まいが必要になったり、思い通りの売買ができないことがある。

リフォームにも住み替えにも一長一短があります。リフォームと住み替えのどちらが良いかは、何を重視するのかによるので、優先順位を考えて最適な選択をして下さい。

シニアの住まいに関するご相談は、住友不動産販売にお任せください。

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