Each Story 社員を知る

メンバーを
強く結びつけていく
マネジメントを。

渡邊 淳一 ブロック長

Junichi Watanabe

流通営業部 2002年入社

全国に200店舗以上ある住友不動産販売の営業センター。
すべてを直営とし、高品質なサービスを守り続けている。
しかしながら、その性格は同じではなく、
各営業センターがそれぞれの“色”を持っている。
そして、船頭として引っ張っていくのが所長の役割だ。
本社営業センターで次長として活躍し、
現在は、たまプラーザ営業センターで所長として全体の指揮を取る渡邊。
所長というポジションにはじめて挑戦した際には、
大きな期待と少しの不安を抱いていたと言う。
そのミッションは、かつての売上を取り戻し、立て直しを図ること。
新たな未来に向かうための道をつくりだす挑戦だ。

管理者としての一歩を

営業として入社した渡邊は、最初に配属された荻窪営業センターで1年、新規出店にともない異動した青山営業センターで10年ほど経験を積んだ。その間に副主任、主任へと昇格。その後、管理職である次長として、2年間本社営業センターを引っ張ってきた。本社営業センターで求められる数字は相当に大きい分、やりがいを感じることができるが、マネジメントというよりは部下とともに現場に赴くことが多かった。そう考えると都合13年、現場でお客様と接してきたことになる。嬉しいことも、辛いことも経験し、住友不動産販売の成長に寄与してきた。ありがたいことに、多くのお客様からご支持をいただくこともでき、「このまま営業で活躍し続けていたい」と思っていた。それだけ、人と接し、自分の力で数字をつくっていく営業が好きだったのだ。しかしながら、ふと周りを見渡してみると、同期は次々と所長になり、“マネジメント”という新しい道を歩みはじめている。そんな活躍を耳にするたびに、「もしかしたら、そろそろ区切りをつける時期なのかもしれない」とも、感じていた。新しい形で、会社やお客様、自分の成長のために。それは、まったく新しいチャレンジだが、だからこそやってみる価値は十分にあるはずだ。そして、「虎ノ門営業センター」への赴任が決定した。ミッションは、かつての売上を取り戻すこと。少しの不安と大きな期待を胸に、新しい一歩を踏み出した。そこには、どんな可能性が広がっていくのだろう。


一体感を醸成する方法

虎ノ門営業センターがオープンしたのは2002年。オープンしてからは右肩上がりに成長を続けていたが、2007年にレコードを記録して以来、更新が途絶えていた。上長に背中を押され、赴任してきた渡邊は、まず、1年間で2007年の売上レコードを超えることを目標とした。港区の市場は住宅地よりも商業地がメイン。ビルなど商業地ならではの物件を積極的に取り扱えば、必ず道が拓けてくると考えていた。しかしながら、そのためには営業センターのメンバーの協力が必要不可欠。もう、自ら動いて売上をつくってくる立場ではない。若手を育てることで会社を成長させることが、所長の仕事なのだ。そして、渡邊は一旦、これまでの低迷した雰囲気は忘れ、営業センター内の“色”を変えることにした。目指したのは、「一丸となって目標を達成できる店舗」。全員で助け合い、目標を追いかけ、達成する。全員が成果を残すことができ、評価され、収入を上げ、幸せになってほしい。そのために、誰よりもメンバーに近い所長でいようと心に決めた。全員の案件を把握し、悩んでいれば積極的に声をかける。仕事終わりに一緒に食事に行く時は、仕事の話だけでなくプライベートの相談にも乗るなど、自分から距離を縮め、風通しをよくしていくことを意識した。そうすることで、一本、共通の芯がセンター内にできあがっていった。

情熱のベクトルが変わった

営業センターの雰囲気は徐々に変わり、これから成長していく予感は大きくなっていったものの、理想とは裏腹に成果はそうすぐに出るものではない。赴任して最初の月は、思うように数字が上がらなかったのだ。渡邊は、メンバーの案件に一緒に取り組むという姿勢が足りなかったかもしれないと、一ヶ月を振り返り反省した。もちろん、メンバーを信頼してはいるが、一つひとつの案件に対して、自分自身が同じ気持ちで取り組まなければ、全体により強固な一体感は生まれない。一体感が生まれなければ、目標を達成することは到底叶わない。ありがたかったのは、メンバーたちがあくまで前向きだったこと。しかし、このままの状態であれば、どうしても雰囲気は落ち込んでしまう。なんとしても売上を軌道に乗せなくてはならないと考えていた矢先、営業主任のもとにある相談が届いた。中央区の大きなビル。1棟、10億円の引き合いが入ってきたのだ。こちらの状況がどうであれ、お客様には変わりなく高品質なサービスを提供するのが住友不動産販売だが、この取引が成功すれば、間違いなくセンター内の雰囲気は高まる。なんとしても成約させたい。そう思った渡邊は、あることに気がついた。その情熱は、現場で営業をしていた頃のそれとは全く別のもの。これがマネジメントをする者の情熱のベクトルなのだと。そして、主任とともに週に2~3日のペースで足繁く通い、現場で培ってきた知識とスキルでフォローしながらWin-Winの関係を保ち、成約に結びつけることに成功した。「担当した主任が頑張ってくれたことはもちろんだが、これはみんなの成果でもある。全員でダイレクトメールをつくったり、営業をしたからこそ、この成約につながった。本当にありがとう」無事に取引が終わった後、渡邊はメンバー全員にこう語りかけた。全員が一丸となれば、必ず目標は達成できる。そうすれば、一人ひとりのレベルも間違いなく上がっていく。そんな環境をつくりサポートする所長は、いわばみんなの後ろで旗を振る、応援団長のような存在なのかもしれない。その年、虎ノ門営業センターは売上レコードを達成。翌々年にはそのレコードすらをも更新した。

楽しさではなく、やりがいを求めた

学生時代は旅行部に所属し、日本各地を歩き回った。就職活動では、旅行業界を視野に入れるも、好きなことはプライベートで楽しみたいと考え、人と関われる仕事である営業として、不動産業界を志望。その中でも住友不動産販売の成果主義という体制に惹かれ、入社した。以来、第一線で活躍を続けている。

より強い組織に変えていく

同じやり方を続けていても成長はない。所長に就任してからは、より強くそう思うようになった。考え続け、変え続けていくことこそが、マネジメントの醍醐味だと語る。現在は、たまプラーザ営業センターの所長として、当社のファンをさらに増やすために様々な取り組みを行っている。ここでも目指すのは、もちろんメンバーとの一体感とレコードの更新だ。