Each Story 社員を知る

すべての気持ちに
寄り添いながら
Win-Winを築く。

加藤木 章太

Shota Katogi

法人営業部 2015年入社

法人と法人の間に立って、両者のよりよい未来を実現させる。
入社当時から法人営業部に籍を置く加藤木のもとに、
とある企業のオーナー様からマンションの売却依頼が舞い込んできた。
東京都中央区月島、20戸、築40年余り。
「余剰資産となるこのマンションを必要としてくれる企業に売却したい」
法人営業部で扱う物件は、基本的には億単位。
1年目だった加藤木は、まずその金額の大きさに驚いた。
学生の頃には、想像もしなかった世界に、
不安と期待を感じながら、立ち向かっていく。

想像もできないスケール

住友不動産販売の法人営業部には、取り引きの金額の大きさから、ベテランのメンバーが多い。加藤木は、入社前からその規模の大きさに惹かれ、法人営業部を希望した。取り扱う物件は、企業が所有している寮だったり、工場だったり、ビルだったり。地方に赴けば、「山」ということもある。一部上場、二部上場といった大きな企業から、中小企業、個人商店まで、幅広い規模の法人がお客様だ。資産を購入して新しい収益を生み出す、使っていない資産は固定資産税削減のために売出し資金を増やす。法人にとっての不動産売買は、経営戦略の一環だと言えるものだ。法人営業部では、まず不動産を売りたいという企業にアプローチして、お預かりする不動産を増やすことからはじまり、そこから不動産を買いたいという企業をマッチングしていくという方法が取られている。まだ、1年目だった加藤木は、とにかく自分のお客様を増やすことが必須だ。そして、アポイント取得に意気込み、様々な企業へ電話をかけていたところ、OJT担当だった主任の金子(現:部長代理)から声がかかった。「月島にマンションを売却したいお客様がいるから、加藤木君が中心になってやってほしい。良い買主様が見つかれば、成約していただける可能性は高いと思うよ」。入社依頼、はじめての取り引きになるかもしれないチャンス。「ぜひ、宜しくお願いします」と二つ返事をした。「希望売却価格は3億円だからね」。…3億円。最近まで学生だった加藤木にとっては、想像もできない金額だった。


教わったことを実践で生かす

まずは、金子と一緒に売主である企業のオーナー様のもとへ赴いた。余剰資産となったマンションの売却ということだが、その他にも色々と聞き出していかなければならない。「今回のお客様は管理会社ではなくて、いわゆる自己管理でなさっているお客様だから」そう、金子に言われていた。自己管理ということであれば、そのマンションにどんな方が住んでいるのか、事故はなかったのかなどの詳細情報は、オーナー様に聞いてみなければ分からない。「聞く項目はピックアップしておいてね」という金子の指示で、自分なりに聞かなければならないことを箇条書きにしたメモをもとに話を進めていく。3億円という規模のマンションを売却するためのヒアリング。しっかりと聞き出すことができなければ、後々トラブルになってからでは遅い。手に汗握るも、隣に金子がいてくれたおかげで、思い切って話すことができた。そして、ここで役立ったのは、訪問する前に金子に教えてもらっていたちょっとしたトークスキル。オーナー様に隠し事なく喋っていただくためには、事例を持ち出すといい。「そういった小さいことでも、実は以前トラブルになったケースもありまして…」と切り出すと、熱心に話してくれることが多い。買主様にも売主様にも気持ちよくお取り引きをしていただくための技術だ。当然、1回ですべてを聞き出せるほどの信頼関係をつくることは難しいため、その後、足繁く千葉のご自宅まで1ヶ月もの間通いつめた。そうやって、ヒアリングを行った後は、買主様を広く探していくことになる。

誰もがよかったと思える取り引きを

実は、金子からこの話をもらった時から、加藤木の中にはとある法人のお客様の顔が思い浮かんでいた。こういったマンションを法人のお客様が購入する場合、リノベーションをすることで今風の内装に変えて新しく入居者を募り、家賃収入を得るという、いわゆる利回り物件として使われることが多い。そして、話を持ちかけたところ、購入したいという段取りになった。しかしながら、売主であるオーナー様からの希望は、既に居住している方々の家賃収入も含めて買い取ってほしいということ。そこで一つ問題となったのが、マンションの1階に店舗を構える、個人商店様だった。なんでもオーナー様と懇意にしているらしく、マンションの1室を無料で休憩室として使っているらしかった。このままでは両者にとって、まっとうな取り引きができるとはいい難い。この無料で使っている1室は、立ち退きをお願いする以外に方法はないのだ。加藤木は直接、個人商店様に対して交渉を行うも「売るなんて話は、聞いていない」と一蹴。聞く耳を持っていただくことすらできない。しかし、加藤木は、何度も何度もお願いをした。厳しい言葉をかけられても、強い意志を持って、丁寧に事情を説明し続ける。この立ち退きを理解していただかなければ、売主であるオーナー様の希望価格を通すことはできず、買主である法人様の事業発展にも影響が出てしまう。また、その個人商店様も売却が終了した後、新しいオーナーである法人様との関係性が悪くなり、商売を続けていくことができなくなってしまうかもしれない。三者の想い全てに寄り添いながら、ひたすら訪問を続け、最終的には個人商店様に納得いただく形で決着がついた。そして、この月島のマンションは、新しい歴史を歩めることになったのだ。「加藤木さんが間に入ってくれて本当によかった。色々あったけど、売りたい価格で売ることができたから。本当にありがとう」「いい物件を紹介してくれてありがとうございました。また、次も宜しくお願いしますね」双方に感謝されることこそ、仲介人としての醍醐味。そこに住んでいる人、新しく住む人にとっても、きっと新しい価値が生まれたはずだ。今回は3億円のマンションだったが、法人営業部の場合は、10億円、100億円という物件を扱うこともある。規模が大きくなればなるほど、新しい未来も増え続けていくだろう。そんなやりがいを求め、加藤木はまた、お客様のもとへ足を運ぶ。

自分の力でどこまでいけるか

飲食店の経営者になろうと思っていた大学時代、様々なアルバイトを精力的に行い、経験を積んでいった。しかしながら、アルバイト先の飲食店で、とある不動産会社の社長から入社のオファーを受ける。そこで、不動産の規模の大きさに惹かれたことに加え、住友不動産販売の「成果主義」で自分の力を試したいと思い入社を決意した。

あらゆるニーズに応える

法人営業では、何よりもお客様の声を多く持っていなければならないと考えている。たくさんのニーズを持っているということは、その分、お客様の希望にお応えすることができるということ。何かあった時に一番に声をかけていただける存在を目指し、様々な企業へ足を運んでいく。一度の取り引きで関係性が終わらないのが、法人営業のやりがいだ。