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【vol.89】 「住宅エコポイント制度」が再開へ


「住宅エコポイント制度」が再開へ



1.第3次補正予算に盛り込まれました



2011年10月、平成23年度第3次補正予算が成立し「住宅エコポイント制度」が再開されることになりました。「住宅エコポイント」は省エネ性能の高い住宅の新築やリフォームを対象に、エコ商品などと交換できるポイントを発行する制度です。

住宅の省エネ化・住宅市場の活性化に加え、東日本大震災の復興支援を目的として制度の一部が見直しされ、見直し後の制度を「復興支援・住宅エコポイント制度」としています。

再開される「住宅エコポイント」は、一定の要件を満たす住宅の新築について震災被災地では30万ポイント(30万円相当)、その他地域は15万ポイントが付与され、エコリフォームでは全国一律で最大30万ポイントが付与されます。尚、発行されるポイントのうち半分以上を被災地の特産品や被災地支援商品、環境配慮商品等と交換する必要があります。

ポイントの発行対象となる工事の期間は、住宅の新築が11年10月21日から12年10月31日までに建築着工したもの。エコリフォームは11年11月21日から12年10月31日までに工事着手したものとなります。





2.需要拡大へ期待



2010年3月から受付を開始した前回の「住宅エコポイント」は、ポイント発行の対象期間が11年12月末までの予定でしたが、想定を上回る利用があり途中で予算額に達したため、11年7月末で終了しました。因みに、10月末までに新築では52万戸、リフォームで55万戸分のポイントが発行されました。

(社)不動産流通経営協会が実施した「消費者動向調査」によりますと、10年4月から11年3月までの新築住宅購入者のうち7割以上が「住宅エコポイント制度」を認知しており、実際に制度が適用される新築住宅の購入者は2割でしたが、その内ポイントの取得者は9割近くになっています。

景気の先行き不透明感が強くなってきていますが、低金利や住宅ローン減税などに加え「エコポイント」の復活が、今後の住宅購入のさらなる需要喚起につながっていくものとして期待されます。














出所:国土交通省・環境省

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