Vol.66 LiLiCoさん

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インタビュー 私のいえ ∼すまいの履歴書∼ 各界でご活躍の方々に、家、住まいに、住み替えにまつわるお話をうかがいました。 インタビュー 私のいえ ∼すまいの履歴書∼

Vol.66 2024/01/10更新

気分よく過ごせる家は、招かれた人も居心地がいい。家や暮らしをどうデザインするか、いつも考えています。

気分よく過ごせる家は、招かれた人も居心地がいい。家や暮らしをどうデザインするか、いつも考えています。 LiLiCoさん

profile
LiLiCo(りりこ)
1970年スウェーデン・ストックホルム生まれ。18歳で来日、1989年から芸能活動スタート。TBS「王様のブランチ」に映画コメンテーターとして出演、J-WAVE「ALL GOOD FRIDAY」など出演番組も多数。アニメ「サウスパーク」日本語吹き替え版では声優としてカートマン役を担当、他ナレーション、俳優などマルチに活躍。ファッションにも意欲的に取り組み、服やジュエリーのデザイン、プロデュースも手掛ける。

間取り図やインテリアのカタログを見るのが大好きだというLiLiCoさん。スウェーデンから来日して、20回近い引っ越しを経験したそうです。自分らしく家や暮らしとじっくり向き合うLiLiCoさんに、家づくりや物件の選び方についてお聞きしました。

歌手を目指して来日、東海地方で下積み生活。上京後も都心を転々と

LiLiCoさんの写真1
スウェーデンから来日し、驚きの日本の家について語るLiLiCoさん。

18歳でスウェーデンから来日し、祖母が暮らす葛西の一軒家で日本の生活を始めました。日本に住んで、まず驚いたのは壁が薄いことと、隣のお家が近いこと。窓から物を手渡しできる距離感は、葛西の下町らしさであり良いところなのですが、スウェーデンとのギャップは衝撃でしたね。
当時は歌手を目指していて、歌の先生に弟子入りし、静岡県の浜松に引っ越しました。それからしばらくは、車上生活まで経験するという下積み生活の日々でしたが、ついに上京することになりました。最初は阿佐ヶ谷のワンルーム。玄関を入るとすぐに居室という、ごく一般的な間取りでしたが、有線放送完備だったので即決しました!今ならインターネットがありますが、当時はそんな設備はありません。部屋で好きなだけ音楽を聴けるのが、すごくうれしかったですね。
その後、飯倉に引っ越しました。急だったこともあって、あわてて選んだのですが、北向きの部屋で日当たりが悪く、時計の中が錆びたり、喘息になったりしたことから「今後、北向きはやめておこう」と学びました。住んでみてわかったという経験は、その後の物件選びに役立っています。

入居審査の壁を乗り越え、求める条件を満たすマンションとの出合い

LiLiCoさんの写真2
参考にしたい、LiLiCoさんの住宅選びのポイント。

上京してから現在まで、ほとんど港区で暮らしていますが、それは外国籍の私でも家を借りやすいからです。当時は港区でさえ、外国籍かつ芸能人だからという理由で断られて号泣したことがありますから、家探しはなかなか大変。でも、ご縁があって港区には長年住んでいます。『王様のブランチ』のレギュラー出演が決まる少し前から現在まで、港区で10回くらい引っ越したんじゃないかな。最初は駅から近い6畳のワンルームマンション。その近隣で2回引っ越してから、初めてタワーマンションに住みました。その頃からテレビ出演が増えたせいか、なんと大家さんが10万円も家賃を値上げしたんですよ。「それなら退去します」と言ってしまったので、不動産屋さんに頼み込み、大急ぎで別の物件を探してもらいました。20軒ほど見た中から、直感で「ここだ!」と感じたマンションに決めました。リビングが五角形で、コーナー部分の2面が大きなガラス窓になっているんです。風水的に“吉”だったらしくて、引っ越してから仕事が10倍に増えました!ここに決めて正解でした(笑)。
私はこのマンションが本当に好きで、住んで10年になりますが、もう一つ部屋を借りて自宅と会社を同じマンション内に構えています。マンション内での入居実績があると入居審査もスムーズだったんですよ。私が求める条件を十分に満たす物件なので、紹介してくれた担当者には感謝しています。
物件選びの条件は細かく、たくさんあるのですが、まずは外国籍でも入居審査が通ること、芸能人でもOKなことは当然、必須です。そして絶対にチェックするのが日当たり。私は勘が鋭く、ホテルでもマンションでも、ドアを開けた瞬間に気持ちよく過ごせるかどうかが分かるので、部屋に入った時の「気の流れ」も重視します。使いやすい間取りで収納が十分にあって、ベランダは食事ができる広さだと、なおいいですね。
できれば水回りに窓が欲しいし、フローリングは明るい色が希望。あとは宅配ボックスがあり、タクシーが停めやすく他の車の邪魔にならないことも大事です。生活する場所ですから、日常的にストレスを感じるものは、なるべく減らしたいですね。
マンションを内見する時は、必ず水回りを確認します。不動産屋さんに許可をいただき、持参したトイレットペーパーをトイレに流してみたり、シャワーやキッチンの水道も水を出してみて、水圧や排水の状態を見ておきます。コンセントの位置と数も確認。内見が2回できる場合は、時間帯をずらして、日当たりの変化や住人の様子などを見に行くのもおすすめですね。
暮らす環境を確認することも大切ですね。夜まで開いているスーパーが3軒くらいはないと不便だし、コンビニがどれくらいの距離にあるのか、夜道はどんな感じなのか、最寄りの交番やジョギングコースはどこか、飲食店にはどういうお客さんが来ているのかチェックすることもあります。

気持ちよく暮らすには、家や生活とじっくり向き合うことが大事

LiLiCoさんの写真3
LiLiCoさんにとって、家は大好きな仲間たちが集う居心地の良い場所。

日本に来て一番びっくりしたのが「家は帰って寝るだけの場所」というフレーズをよく聞くこと(笑)。そういう意識だと、きっとインテリアは無難なものや、間に合わせのものになりそうですよね。
多くの方が「おしゃれな部屋はものが少ない」というイメージをお持ちだと思いますが、私は家中に好きなものをたくさん置いています。私にとっての“おしゃれ”は、ものがたくさんある部屋がセンスよくまとまっていること。私は、たくさんのものに囲まれた我が家にどんどん人を呼びますが、みんなうちに来てハッピーになってくれます。自分の気分が上向きになる部屋は、人の気分も上げるんです。うちに来ると私の好みが分かるので、誕生日には部屋に合うキャンドルや絵をプレゼントしてくれて、素敵なものが増えていきます。それをどう飾るかが、私の腕の見せどころ(笑)。
食器もカラフルなものをたくさん持っていて、クリスマスは赤とオレンジ、夏のホームパーティーには涼しげな青、男性の誕生日にはシックな黒とグレーなど、テーブルセッティングを楽しんでいます。食器棚のすりガラスから、うっすらと見えるだけでも空間が華やかになるから、ついカラフルな食器を集めてしまいます。
スウェーデンでは家に人を呼ぶと、まず家の中を案内して部屋を見せるんです。ベッドカバーはどこのもので、テレビルームのテーブルはどこで買ったもの、などとおしゃべりをしてから食事をするんですよ。広いキッチンにダイニングテーブルがあって、料理する人も食事を用意しながら、みんなのおしゃべりに参加します。私にとっての「家」は、そういう場所。大好きなものに囲まれて、大好きな人たちと過ごし、パワーを充電するための家があるから、仕事も頑張れるんです。
住む人の好みや生活が現れる場所が家です。ミニマリストも、ものが多い人も、暮らしてきた歴史が家を作っています。私は、昔、通販で買った3万円ほどの囲炉裏を大切にしていて、あの囲炉裏が合う家にしか引っ越しません。自分が大事にしているものを中心にインテリアや暮らし方を考えていくと、自分らしい、居心地のいい家になるんだと思います。

こぼれ話

玄関に飾っているのは、友人や知人からいただいた、たくさんのカードや置物。リビングでは素敵な絵の額縁を、飾り棚の代わりにして、スウェーデン工芸品のダーラナホースを飾っています。

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