不動産トップ フォトコンテスト2017 入賞作品(第4回)
阿部高嗣 さん (愛媛県)
「大潮の朝」
この写真は何か不思議な夢がありますね。自転車に乗った二人の間を似たような格好の犬が走っていて、非常にほのぼのとしたメルヘンチックな、欧米の小さな国の小さな会社の映画のワンシーンみたいです。音楽が聞こえてくるような、映像としても見たいお話のある写真ですね。距離感もふさわしく、とても素晴らしい作品だと思います。(椎名氏)
甲田モトム さん (大阪府)
「雪の京」
ありそうでない感じの作品だと思いました。地面や屋根に雪がかぶった状態の風景とか古い町並みというのはよく見るんですけど、この写真のライトの加減とかで茶色一つにまとまったトーンで全体が練り上げられているグラデーションの美しさなどは、シンプルだけど、タイミングの妙で見事な構成力で出来上がった作品だなと思いました。(アサヒカメラ編集長)
日名子智明 さん (福岡県)
「サンクチュアリ」
凄くきれいです。恐らく早朝に、水面から湯気が立っていて、シルエットに近い感じで木の枝が枯れている。これが良いバランスで立っていますね。そこに鳥たちが枝を集めて自分が安心して寝られる所を作っている。僕らが普通に住んでいる町の様子とかから考えると、すぐ近くの地球上でこうやって別の生き物は静かに暮らしているんだな、というのが伝わってくる作品ですね。(高砂氏)
浅野良 さん (福島県)
「魔城」
ゾッとする怖さと、不思議な雰囲気が漂うタイトル通りの作品です。LEDライトを使い逆光を生かした撮影は寒い中大変だったことでしょう。遠くのスキー場の灯りなど周りにある環境を味方に付けていたり、簡単ではない力作で努力 の上に成り立った作品だと思います。(織作氏)
大島一郎 さん (茨城県)
「黄金の刻」
本当にこんな光景があるんだな、と思わせる作品です。毎日ドラマチックに朝が来て、そしてドラマチックに一日が終えていく。そういうことを普段は忘れがちですが、毎日実はそんなことが繰り返されているのだ、ということを思い出させてくれる作品ですね。(高砂氏)
大島克彦 さん (秋田県)
「冬を凌ぐ」
雪の中に立つ木を撮ったものですが、こうやって雪のなかでじっとこらえている、木の生命力をモノクロで見事に表現した作品です。フォルムの綺麗さも出ており、絵としてもいいし、生命観が写真からよく伝わるという面でもすごく良い作品だと思います。(高砂氏)
熊崎陽介 さん (岐阜県)
「海上の月と電灯」
人間は地球上で一生懸命、防波堤なんかを作ったり色々なことを頑張って暮らしているけれど、実は僕らはこの地球の上に乗って宇宙を巡っているのだ、ということを、背景に写っている三日月が思い出させてくれますね。日常と、その向こうにある宇宙、ということを感じさせてくれる作品です。(高砂氏)
黒野寿一 さん (神奈川県)
「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」
空を大きく撮ったがために、空をジャンプして飛ぼうとしている子どもが小さくなっている。畳一畳ぐらいの大きな写真にしたらもっと素晴らしい、向こうから音楽が聞こえてくるような、そういう夢のある写真ですね。僕もこんな写真を撮りたいなと思いました。(椎名氏)
藤貴広 さん (東京都)
「working」
よくみんな残業しているんだなというのが分かる面白い作品です。どの窓も全部同じ大きさで撮られていて、これだけの画角を歪み無しに撮るのは何か色々なものを使っているのか、そのあたりは僕には分からないのですけど、技術的にも大変興味を持つ写真でした。(椎名氏)
長岩典子 さん (栃木県)
「不機嫌な原野」
画像処理をして色変換をされたと思うのですが、うまい具合に色を選んでいます。ナチュラルに撮ったらインパクトがなかったかもしれません。 やはり少し触ったことでこの作品の魅力が出ていると思います。遠くの景色、下の方は海だと思いますが、アウトフォーカスのところに見る側の気持ちを想像させるようなニュアンスがありますね。(織作氏)
松井浩美 さん (京都府)
「夕暮れグラデーション」
これはとても僕の好きな写真ですね。この少年は何をしているのか、いろんな事を思い浮かべる楽しい動きのある写真です。色使いと少年の動きなど、写真ならではのシャッターチャンスがきれいに生かされている優れた作品だと思います。関東の稲村ケ崎で撮られているのも意外でした。(椎名氏)
HII-Tokyo さん (東京都)
「夏の音」
モノクロの控えめなトーンのおかげで、日本のどこにでもあるような風景という共感できる感じや、いつの時代だろうと時空を越えているような魅力を出しており、非常に懐の深い作品だと思います。犬の目線のようなアングルも特徴的です。(アサヒカメラ編集長)
LEE Wai san さん (海外居住)
「出会い」
女性とシカが、会話をしているかのような場面で、非常に心が癒されます。桜は満開から散り始め、枝の傷みなど不完全な要素がありますが、実はそれが相まって、優しさに包まれている感じがします。この組み合わせの妙を一枚に収めたところがこの作品の良いところです。(アサヒカメラ編集長)
岩田寛子 さん (三重県)
「花かがみ」
沖元俊介 さん (愛知県)
「守護神」
釜崎宏美 さん (長崎県)
「こころつながる時」
齋藤尚夫 さん (埼玉県)
「ドラマティックトレイン」
佐久間正泰 さん (長野県)
「帰路」
島津吉邦 さん (埼玉県)
「桜花爛漫」
瀬戸口義継 さん (鹿児島県)
「棚田のあかり」
高橋純寿 さん (広島県)
「月虹」
高橋美紀 さん (兵庫県)
「梅を望む」
田島正義 さん (群馬県)
「波紋」
外山満 さん (新潟県)
「朝靄」
深田恭弘 さん (京都府)
「WORKER」
細田亮介 さん (大阪府)
「鮎の友釣り」
丸山雄央 さん (京都府)
「雪中鳶」
吉田玲子 さん (神奈川県)
「一瞬のきらめき」
朝来悦子 さん (大分県)
「やわらかな朝」
安部隼人 さん (大分県)
「聖夜」
石嶋聖子 さん (佐賀県)
「天光水鏡」
礒部忠義 さん (福岡県)
「夜明けの光を映す」
猪原寛 さん (栃木県)
「贅沢な瞬間」
岩田尊夫 さん (東京都)
「雪みたい」
奥村美姫子 さん (北海道)
「氷の世界」
小野健智 さん (北海道)
「Starry Night」
小野行史 さん (東京都)
「いつもの散歩道」
加藤美奈子 さん (静岡県)
「山中湖の夜明け」
川本智 さん (長野県)
「月影」
紀伊拓也 さん (滋賀県)
「滋賀の朝日」
久須見豊 さん (千葉県)
「陽ざしを受けて」
小塙馨 さん (茨城県)
「夜明けの詩」
小柳知恵 さん (大阪府)
「Under the Starry Night」
斉藤恵 さん (北海道)
「夕暮れの逢瀬」
坂田篤男 さん (大阪府)
「ユリとうろこ雲」
桜井祥直 さん (鳥取県)
「鳴り石の地平」
櫻井俊明 さん (東京都)
「光芒射ス」
佐藤弘康 さん (埼玉県)
「on the flower planet」
佐藤静治 さん (茨城県)
「田んぼ道」
塩路資定 さん (和歌山県)
「工場の夜景」
末廣周三 さん (福岡県)
「棚田萌ゆ」
関口陽子 さん (東京都)
「富士に咲く花」
高須文乃 さん (静岡県)
「聖地」
髙田悦也 さん (北海道)
「霧氷の王様」
田島遼 さん (東京都)
「都市を彩る」
棚本正己 さん (神奈川県)
「天高く」
垂秀夫 さん (東京都)
「春光芒」
Thuermer Stephan さん (京都府)
「夜の空の宝珠」
寺崎友二 さん (北海道)
「白煙をたなびかせて」
徳永秀志 さん (福岡県)
「阿蘇に向かって大ジャンプ!」
富岡陽介 さん (埼玉県)
「桜富士」
中澤圭佑 さん (神奈川県)
「透き通る朝」
中野正芳 さん (埼玉県)
「着水」
西口勇 さん (東京都)
「ツリーと花火と隅田川」
野村崇人 さん (新潟県)
「赤坂山の紅葉」
橋本俊明 さん (神奈川県)
「丹沢の山々を従えて」
伴光藏 さん (滋賀県)
「闇夜に映える」
曳地正刀 さん (福島県)
「ペルセウス座流星」
前田基行 さん (兵庫県)
「無垢」
松岡敏彦 さん (福岡県)
「竹灯りを覗く」
松山進 さん (神奈川県)
「春の流れ」
三浦太一 さん (大分県)
「チェックストーン」
御厨正孝 さん (佐賀県)
「バルーンが通る朝」
水之江研二 さん (東京都)
「ツツジ屏風」
水村明博 さん (静岡県)
「命のあかり」
三宅康司 さん (広島県)
「桜祭り」
村上仁美 さん (三重県)
「Angel's Ladder」
森崎泰弘 さん (岡山県)
「夜の美観地区」
横山文男 さん (栃木県)
「新緑の中で」
吉田久雄 さん (愛知県)
「一心同体」
織作峰子 氏(写真家)
石川県生まれ。1982年大竹省二写真スタジオに入る。1987年独立。
世界各国の美しい風景や人物の瞬間を撮り続けている。
大阪芸術大学芸術学部写真学科学科長。
高砂淳二 氏(写真家)
自然写真家。1962年、宮城県石巻市生まれ。
海の中から、生き物、風景、虹、夜空まで、世界中の国々を訪れ撮影活動を行っている。
「LIGHT on LIFE」「Dear Earth」「night rainbow」「ASTRA」ほか著書多数。
海の環境NPO法人"OWS"理事。
椎名誠 氏(作家)
1944年東京都生まれ。作家。1979年より小説、エッセイ、ルポなどの作家活動に入る。
これまでの主な作品は『犬の系譜』、『岳物語』、『アド・バード』、『中国の鳥人』、『黄金時代』など。
写真と文章の本に、『アサヒカメラ』の連載をまとめた『雨の匂いのする夜に』、『五つの旅の物語』、『ONCE UPON A TIME』など。
アサヒカメラ編集長 佐々木広人 氏
「日本の風景」をテーマに35,278点と多くの作品をご応募いただいた第4回住友不動産販売STEPフォトコンテスト。
審査員の織作峰子氏、高砂淳二氏、椎名誠氏、アサヒカメラ編集長 佐々木広人氏による厳正なる審査を勝ち抜いた上位入賞作品の講評を動画でご覧になれます。
回を重ねるごとに作品のレベルが向上し、難航した審査。一次審査を通過した作品をすべてプリントし、当社会議室にならべ審査会を開催しました。動画の前半部分では審査会の様子もご覧いただけます。
<住友不動産販売STEPフォトコンテスト>事務局
step-photocon@stepon.co.jp