Vol.41 村主章枝さん

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Vol.41 村主章枝さん

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インタビュー 私のいえ ∼すまいの履歴書∼ 各界でご活躍の方々に、家、住まいに、住み替えにまつわるお話を伺いました。インタビュー 私のいえ ∼すまいの履歴書∼

Vol.41 2015/10/29更新

『プレッシャーから解放されるのは、
やはり家に帰ってきたときです。』 村主章枝さん

『プレッシャーから解放されるのは、やはり家に帰ってきたときです。』村主章枝さん

profile
村主章枝(すぐりふみえ)
1980年千葉県生まれ。6歳で本格的にフィギュアスケートを始め、97年全日本選手権で女王に。その後、ソルトレイクシティ五輪5位、トリノ五輪4位、全日本選手権では3連覇を含む優勝5回など数々の快挙を達成。表現力豊かな滑りは"氷上のアクトレス"と称された。2014年に現役を引退し、現在は振付師として活動中。

小学生のころからフィギュアスケートが 生活の中心だったという村主さん。 さらなる成長を求めて日本と海外を行き来する 村主さんから見た海外の家。 そして、「一番ほっとできる場所はやはり家」という 村主さんのお住まいについて伺いました。

幼いころはアラスカ暮らし。帰国後はすぐにスケート中心の生活に

村主章枝さんの写真1
実家での暮らしを思い出す村主章枝さん

生まれは千葉県ですが、父の仕事の関係で3歳から5歳まではアメリカのアラスカ州に住んでいました。アラスカの冬は、気温がマイナス30℃にもなるので、外を歩いていると鼻の中がパリパリと凍るほど。そのため、家の中で遊ぶことが多かったのですが、外では沼が凍って天然のスケートリンクになっていたので、そこでよくスケートをしました。当時はまだ遊んでいた程度ですが、その環境こそが私のスケート人生の原点になったのだと思います。
アラスカの家はとにかく広かったのが印象に残っています。冬は、外の極寒とは打って変わって、家の中は半袖で過ごせるほど暖房がきき、暖かかったですね。一方、夏は白夜なので夜でも日が沈みません。家には雨戸のようなものがなくカーテンだけだったので、夜中でもうっすら明るかったことを覚えています。
帰国後は横浜の一軒家の賃貸に3∼4年住み、その後、私が9歳のときに同じく横浜市内に家を建てたので、引っ越しをしました。家の中で「妹と遊んだ」とか「家族で楽しく過ごした」という記憶はほとんどありません。というのも、アラスカから帰国後、6歳からスケート教室に通いはじめ、小学生のときにはもう練習漬けでした。
朝は練習に行ってから学校へ行き、学校が終わるとそのままリンクへ戻り練習。夕飯も車の中やリンクでお弁当を食べて済ませることも少なくありませんでしたから、家には「寝に帰るだけ」でした。小中学生のころはずっとそんな生活でした。

現役時代はシーズン問わず海外と日本を往復する暮らしに

村主章枝さんの写真2
一人暮らしを振り返る村主章枝さん

15歳くらいになって、海外に行くことも増えると、今度はスーツケースが"相棒"の生活になりました。というのは、シーズンが始まると、1ヵ月のうち1週間は必ず海外に行くので、スーツケースに荷物も入れっぱなし。オフシーズンでも海外のコーチのもとに出向くため、日本を離れることはしょっちゅう。1年を通して海外と日本を行ったり来たりという生活だったので、スーツケースを荷ほどきする暇はありませんでした。 その頃は、海外ではホテルだけでなくホームステイもしていました。現地を知る方と一緒に暮らすのは、慣れない土地ではやはり心強かったですね。
海外を拠点にし始めた25歳のころから、一人で暮らすようになりました。最初はアメリカのシカゴで、次がロシア、そのあとがアメリカのニュージャージー州です。
モスクワでの住まいは、旧ソビエト連邦時代の建物を内装だけリフォームした物件でした。部屋の中はきれいなのですが、外観は驚くほどさびれていて、「えっ!? ホントにここに人が住んでいるの?」と思うような場所です。防寒のためなのか安全面の強化なのか、建物の中に入るまでに3つもドアがあったんです。それも、いかにも昔の映画に出てきそうな扉で、最初は鉄格子、2つめはとにかく重厚感のある扉で、3つめにようやく普通の扉が現れるんです。エレベーターも、動くことが不思議なくらい古かったですし(笑)、この部屋は、本当にカルチャーショックだったので、今でも鮮明に覚えています。
シカゴでは、最初はしばらく住むだろうと思って家具を一式そろえたのですが、1年で引き上げることになって後片付けに苦労しました。その経験から、物は必要以上に増やさず、身軽でいるようになりましたね。

今は日本とトロントの往復をする暮らし。部屋の中はきれいにすることを心がけて

村主章枝さんの写真3
現在の家について話す村主章枝さん

2014年に現役を引退し、今は振付師の勉強のためカナダのトロントに拠点を置いています。そのため、日本とトロントを交互で3週間ずつくらい暮らす生活を続けています。トロントでは大きな家を数人でルームシェアして住んでいるのですが、みんなカナダに来た目的も経歴も職業もバラバラです。しょっちゅう顔を合わせるわけではないですが、自分と違う世界を持った人たちと接することは、楽しいですし新鮮ですね。
日本では3年前に実家を出て一人暮らしを始めました。実家から近い場所に、マンションを借りています。インテリアにすごく凝っているわけではありませんが、亡くなった祖母が愛用していた棚を置いています。何となく落ち着きますね。あとは、部屋の中にホコリを残さないことと、香りにはこだわっています。空気をきれいにしておかないと、良い"気"が入ってこないと思うんです。
子どものころから家にいる時間は少ないのですが、それでも、一番ほっとできるのは家ですね。私の家族の口癖は、「やれやれ、我が家だ」(笑)。帰って来ると、皆、そう言うのです。私だけでなく両親や妹にとっても、家は一番安らげる場所です。リンクの上ではどうしてもプレッシャーやストレスに襲われますから、そこから解放してくれる場所は、やはり家なのだと思います。

こぼれ話

お部屋の香りにはこだわっているという村主さん。お気に入りのフレグランスは、 イタリアブランド「ミッレフィオーリ」の"オキシゲン"という香り。「甘すぎず、清潔感ある香りが好きで、家には必ず、このフレグランスのディフューザーを置いてます」

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