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2019年05月22日

今年1Qの国内不動産投資額は3割減

CBRE調べ、Jリート減で全体低下

 CBREは19年第1四半期(1Q)の投資市場動向を公表した。事業用不動産の投資額は、世界全体で前年同期比16%減の1900億ドル(約21兆円)、日本市場(10億円以上対象、土地取引・JリートのIPO時取得物件除く)は30%減の7610億円といずれも減少。国内投資は13年以降の最低額を更新した。特にJリートの投資額が24%減の4450億円と大きく減り、全体を下押しした。
 世界的に企業買収や大型取引きの件数が減り、投資額が減少した。昨年末に株式市場が下落し、借入れコストが増したことも投資家心理に影響した模様。地域別では北米・南米を合わせた米州の実績は15%減の1020億ドル(約11億円)に。欧州・中東・アフリカ(EMEA)は23%減の620億ドル(約7兆円)。これらの地域で減った一方、アジア太平洋地域は1%減の270億ドル(約3兆円)と前年並みを維持。
 国内では、Jリートの投資額が大きく減り、全体額に影響した。公募増資の件数は前年同期比半減の7件、調達額は23%減の176億円と大きく目減りした。東証リート指数は1月から上昇基調を維持しているものの、不動産投資市場ではJリートの投資基準を満たす物件数が少なく、取得価格も高止まりしている。スポンサー間の取引きが投資額の70%を占めていることも物件取得の難化傾向に拍車をかけているとみられる。ポートフォリオの質的改善を狙った買い替えは多く、売却額は73%増の822億円と大幅に増えた。
 Jリートの取得額をアセット別にみると、物流施設が60%減の1181億円、住宅が62%減の360億円と大きく減少。一方でホテルは69%増の994億円と引き続き好調だった。

(提供:日刊不動産経済通信)

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