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2020年05月19日

今年1Qの国内不動産投資額は4割増

CBRE、新型肺炎影響は2Q以降に

 CBREは20年第1四半期(1Q)の投資市場動向を公表した。事業用不動産の投資額は、世界全体で前年同期比15%増の2350億米ドル(約26兆円)、日本市場(10億円以上対象、土地取引・JリートのIPO時取得物件除く)では41%増の1兆円といずれも拡大。世界市場では前年下期に始まった企業買収の交渉が今期に相次ぎ成約し、投資額が底上げされた模様。ただ新型肺炎の影響で3月以降に投資活動が停滞し始めており、2Qの実績は振るわない見通し。国内市場は、海外投資家の出資額が2940億円と前年同期の4倍近い規模に膨らむなど活況だった。
 世界の投資市場を地域別にみると、北米・南米を合わせた米州はリートの投資が旺盛で8%増の1210億ドル(約13兆円)に。欧州・中東・アフリカ(EMEA)は46%増の920億ドル(約10兆円)と1Q実績では最高額を更新。5000億ドル超の企業買収案件が全投資額の25%を占めている。
 一方、アジア太平洋(APAC)は中国や香港、オーストラリアなどの投資縮小が響き、22%減の230億ドル(約2.5兆円)に減った。日本市場では物流施設(前年同期比112%増)やオフィス(94%増)への投資が大きく増えた。2Q以降に新型肺炎による業績悪化が顕在化し、ノンコアアセットの売却やセールス・アンド・リースバックを検討する事業会社が増えると同社は展望する。そうした機会を好機とみる投資家も増えているという。投資主体別の内訳ではJリートが42%を占めるが、投資額は前年同期並みの4460億円にとどまる。Jリートを除く国内投資家は32%増の3350億円と拡大した。

(提供:日刊不動産経済通信)

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