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三鬼、都心8月オフィス空室率3％台に

　三鬼商事が公表した8月末時点のオフィスビル需給動向によると、東京都心5区（千代田、中央、港、新宿、渋谷）の平均空室率は前月比0.30ポイント増の3.07％と2年半ぶりに3％台に乗った。新型肺炎の影響で事業縮小に伴う解約が増えたほか、増床に伴う新たな成約が鈍ったことなどが影響した模様だ。坪当たりの月額賃料も192円減の2万2822円と約6年半ぶりに上昇が止まった。
　都心5区ではオフィス床の一部解約や成約ペースの鈍化など需給の緩みが顕在化し始めており、空室率は6カ月連続で上昇した。5区全体の空室面積はこの1カ月で約2万4000坪増加した。新たに竣工した2棟に空き募集が残ったことなどが響き、新築ビルの空室率は0.33ポイント増の2.46％とやや上昇。ただ前年同月との比較では5.18ポイント減で大幅に落ちている。一方、既存ビルの空室率は前月比0.30ポイント増の3.09％と微増に。既存ビルでは業務縮小に伴う中小規模な解約の動きが相次ぎ、空室率を底上げする要因になった。
　区ごとの需給では、5区全ての賃料が前月実績を下回り、空室率は上昇した。渋谷区の空室率は0.46ポイント増の4.31％と最も高く、次いで港区が0.40ポイント増の3.92％と高かった。

（提供：日刊不動産経済通信）