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国内不動産4Q投資、14％減1.18兆円

CBRE、21年通年ではコロナ前を超過

　CBREは21年第4四半期（4Q、10～12月）の国内投資市場動向をまとめました。事業用不動産（10億円以上対象）の投資額は前年同期比14％減の1兆1810億円と縮小です。前年同期に500億円超の大型取引が集中したことの反動減が出た模様です。21年通年の総投資額も前年比6％減の3兆8410億円と減りましたが、コロナ禍前の18、19両年の実績を数百億円上回りました。
　4Qの投資実績を投資主体別にみると、Jリートが32％減の3390億円、Jリートを除く国内投資家が37％減の3080億円といずれも減りました。一方、海外投資家は40％増の5330億円と大きく増え、「日本買い」の傾向が強まっている実態が改めて浮かびました。
　アセット種別では前年に大型取引が多かったオフィスと住宅に反動減が出ました。具体的にはオフィスは34％減の4340億円、住宅は60％減の940億円と振るいませんでした。一方、物流施設は78％増の4280億円と4Qの投資額では調査開始以来で最大の規模になります。物流施設の私募ファンド組成に伴う大型取引があったことなどで数字が膨らみました。 　Jリートの公募増資は9件で前年同期に比べ2件多いが、調達額は60％減の1102億円と大きく減りました。前年同期に物流とオフィスの特化型リートが多くの資金を集め、その反動減が出たとみられます。今期は全調達額の47％を総合型、40％を物流特化型が占めました。
　21年通年の投資額が前年比で6％減ったのは、海外投資家とJリートの投資が前年よりも縮小したのが響いたようです。ただJリートを除く国内投資家の投資は9％増えており、通年の総額は18年と19年の投資額をそれぞれ17％、5％上回りました。

（提供：日刊不動産経済通信）