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都心エリア市場動向(2021年1月)
 
 

高額物件の成約件数が高まり1億円以上のマンション取引は約3倍に

  都心5区のマンションの成約件数(成約価格1億以上)をグラフで見ると、アベノミクスがスタートした2013年以降、2020年まで増加で推移していることがわかる。1億円以上の成約件数は2013年から2020年にかけて約3倍に上昇している。
  1億円以上の高額物件で売買が活性化していることから、平均坪単価も上昇傾向となっている。2013年の平均坪単価が最も低く約407万円だったが、その後はほぼ右肩上がりで推移し、2021年は約574万円と堅調に推移している。高額物件の売買が増え相場が上昇し、その結果として成約件数に占める高額物件の比率が高まるという循環が発生している状態といえるだろう。


【港区】 港区の成約取引件数は前年同月比と比較するとほぼ横ばいではあるが、1億円以上で取引がされた件数を比較すると微増でありこの傾向は過去3カ月間続いております。また、成約平均坪単価についても前年同月比では7カ月連続の増加傾向であり、2020年の8月の成約平均坪単価521万円に迫る勢いです。


【渋谷区】 渋谷区の成約取引件数は前年同月比と比較すると減少ではあるが、1億円以上で取引がされた件数を比較すると微増でありこの傾向は過去5カ月間続いております。また、成約平均坪単価については前年同月比と比較すると2カ月連続減少であり、2019年12月をピークとし減少傾向です。


【新宿区】 新宿区の成約取引件数は前年同月比と比較するとやや減少ではあるが、成約件数を占める1億円以上の不動産の割合が20%以上となっているのは、2019年が2回、2020年が4回となっており、2021年1月も21%と高額不動産の成約数が増えている。前年同月比でも1億円以上の成約件数が微増である。


【世田谷区】 世田谷区の成約取引件数は前年同月比・前月比ともにマイナスである。2020年の4月・5月も大きく減少をしており、緊急事態宣言など新型コロナウイルスの影響を受けている可能性があるだろう。成約平均坪単価については、306万と大きく増加傾向ではあるが、取引件数が少ない中で高額の不動産の成約があり、相対的に上がった可能性がある。


【千代田区】 千代田区の成約取引件数は前年同月比・前月比ともにマイナスである。2020年の4月・5月・6月も大きく減少をしており、緊急事態宣言など新型コロナウイルスの影響を受けている可能性があるだろう。成約平均坪単価については、前年同月比で増加ではあるが、取引件数が少ない中で高額の不動産の成約があり、相対的に上がった可能性がある。


【台東区】 台東区の成約取引件数は価格帯ごとで大きな違いはなく、前年同月比でほぼ横ばいである。成約平均坪単価に注目をしてみると前年同月比・前月比で大きく増加となっており、データ集計をしている2019年1月以降で最高の成約平均坪単価の坪324万円となっている。


【中央区】 中央区の成約取引件数は価格帯ごとで大きな違いはなく、前年同月比でほぼ横ばいである。成約平均坪単価に注目をしてみると、前月比では減少しているが、前年同月比でみると5カ月連続での増加となっている。しかし、2020年12月・2021年1月ともに取引件数が多くないため、高単価物件の成約に相対的に影響を受けている可能性がある。


【中野区】 中野区の成約取引件数は前年同月比でみると、全体では増加しているものの、5,000万円以上の高額不動産の成約数は減少している。成約平均坪単価も前年同月比で減少をしており、全体的に減少の傾向が目立つ。今後の動向には注視をしていく必要があると思われる。


【品川区】 品川区の成約取引件数は前年同月比でみると全体で減少をしている。成約平均坪単価は前年同月比で増加しており、この傾向は4カ月連続で増加傾向にある。とはいえ、過去4か月間は10月を除いて成約取引件数が少なかったため、高坪単価の不動産の影響を受け相対的に高値で算出されている可能性もあると思われる。


【文京区】 文京区の成約取引件数は前年同月比・前月比ともにマイナスである。2020年の4月・5月も大きく減少をしており、緊急事態宣言など新型コロナウイルスの影響を受けている可能性があるだろう。成約平均坪単価については、微増ではあるが取引件数が少ないため、1つの取引事例の影響を強く受けている可能性がある。


【豊島区】 豊島区の成約取引件数は前年同月比・前月比ともにマイナスである。さらに12月に引き続き1億円以上の高額不動産の成約が0件であった。また、成約平均坪単価についても前年同月比で大幅に減少となっている。今後の動向には注視をしていく必要があるだろう。


【目黒区】 目黒区の成約取引件数は前年同月比・前月比ともにややマイナスである。しかし、2020年11月・12月と1億円以上の高額の不動産の成約が0件であったが、2021年1月には2件の成約があった。成約平均坪単価については前年同月比で大幅に減少となっている。全体的に減少傾向のため、今後の動向には注視をしていく必要があるだろう。


※上記グラフおよびコメントは公益財団法人東日本不動産流通機構データを元に当社にて成約登録済みのデータを抽出しました。データ抽出後に追加登録されたデータにより、次回グラフ作成時に過去の実績が変動する場合がございます
 
 

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