不動産売却に関する不安や疑問
不動産売却に関する基礎知識 更新日付:2026.2.16
2026年2月時点の情報及び税制に基づいて記載しております。
不動産売却を具体的に考え始めたとき、初めに直面するのが「誰に相談すればよいのか」という悩みではないでしょうか。不動産取引は金額が大きく、法律や税金などの専門的な知識を必要とするため、多くの方が自分一人で進めるのは難しいと不安に感じるはずです。
ところが、いざ専門家を頼ろうとインターネットで検索しても、不動産会社や税理士、司法書士などの不動産に関わるさまざまな専門家が表示されてしまうため、自分の悩みに対して誰が適切な相談先なのか迷ってしまう方も少なくないでしょう。この記事では、不動産売却における基本的な相談先である「不動産会社」の役割から、状況に応じた専門家の選び方まで、ケース別に詳しく解説します。
まずは適切な相談先を知ることで、スムーズな不動産売却への第一歩を踏み出しましょう。
目次
不動産売却の相談先は不動産会社が基本
不動産売却を検討し始めたときに、最初に相談する相手としておすすめなのは「不動産会社」です。不動産売却には「物件の査定」「広告・宣伝」「購入希望者の探索」「契約手続き」「引渡し」といった一連の流れがあり、これらをトータルでサポートできるのは不動産会社だからです。
また、不動産に関わる話として混同されがちな「不動産会社」と「不動産鑑定士」ですが、算出する「売却価格」と「不動産価値」の点において役割が異なります。
不動産会社は、市場の動向を踏まえて「実際にいくらで売れそうか(成約見込価格)」を知りたい場合の相談先です。これを「査定」と呼びます。
一方、不動産鑑定士の役割は、公的な資格に基づき、法律や規定に基づいた理論上の適正価値(鑑定評価額)を知りたい場合の相談先です。そのため、通常の不動産売却の場合は、市場価格を知っておく必要があるため、不動産会社への相談が基本となります。
不動産会社は不動産売却の窓口としての役割を担っており、必要に応じてさまざまな専門家とも連携できるため、最初の相談先として不動産会社を選ぶのが最も効率的な方法といえるでしょう。
不動産会社でできること
不動産会社は、単に買い手を探すだけでなく、不動産売却に関するさまざまなプロセスをサポートしてくれます。具体的に依頼できる内容は次の通りです。
- 売りたい不動産の相場調査
- 法律上の権利関係、規制、周辺の近隣関係などの調査
- 売却活動のサポート(自社のネットワークを用いた宣伝、広告)
- 契約書類の作成
- 買主への重要事項説明
- 買主から交渉があったときの仲介と資金調達サポート(住宅ローンなどの融資)
- 引渡しに向けて司法書士や金融機関の手配
- 売却に役立つサービスの提供と説明
不動産会社はまず、売りたい不動産の相場を調査します。実際に市場でどのくらいの価格で取引されているのかを調査し、近隣の物件の成約事例や販売状況などを詳しく調べたうえで、適正な査定価格を算出します。
また、法律上の権利関係や各種規制、近隣との関係なども調査対象です。不動産の売却にあたって問題になりそうな法的制限や隣地との境界、私道の権利関係などを調査し、トラブルを未然に防ぐためのアドバイスも行います。
そして、独自のネットワークを用いた宣伝・広告活動のほか、自社のホームページや不動産ポータルサイトへの掲載、チラシやDMを使った告知配布、指定流通機構(レインズ)への登録などを行います。売却活動を広くサポートしてくれるため、購入希望者を効率的に募ることができるでしょう。
買い手が見つかったら、契約書類の作成を行うのも不動産会社の仕事です。不動産取引で使われる特有の専門用語や条文を適切に盛り込み、売主と買主の双方が納得できる契約内容に整えます。
また、宅地建物取引士という国家資格を持つ担当者が、買い手に対して物件の法的制限やインフラ状況などの重要事項を説明します。
加えて、買い手から価格交渉や条件変更の要望があったときは、間に入って調整役を担います。買主が住宅ローンを利用したい場合も、金融機関に提出する書類を作成するなどのサポートを行っているため、成約に至る確率が高くなるでしょう。
物件の引渡しにおいては、所有権移転登記を行う司法書士の手配や、決済(残代金の授受)を行う場所の調整など、最終的な引渡しまでの段取りを行います。会社によっては、ハウスクリーニングや不用品処分、建物状況調査(インスペクション)のあっ旋など、売却を有利に進めるための付加価値サービスを提供している場合もあります。
不動産会社の基本的な仕組み
初めて不動産売却を行う方にとって、不動産会社の料金体系や契約の仕組みは分かりにくいと感じることもあるでしょう。ここでは、スムーズに不動産会社へ依頼するために、知っておきたい基本的な仕組みについて解説します。
不動産会社への相談は原則無料
不動産会社への相談や査定依頼は、原則として無料で行うことができます。「相談したら必ず契約しなければならない」「費用を請求される」といったことはないので、気軽に相談することが可能です。
一般的な不動産会社の報酬体系は、売買契約が成立したときに初めて手数料が発生する「成功報酬型」です。取引成立後に不動産会社が報酬を請求し、依頼者が支払う仕組みとなっています。
支払う費用は「仲介手数料」と呼ばれ、法律によって上限額が定められています。初期費用をかけずにプロのアドバイスを受けられる点が、不動産会社を利用する大きなメリットといえるでしょう。
不動産会社とは媒介契約を結ぶ
不動産会社への相談や査定を経て、正式に売却活動を依頼する場合、不動産会社と「媒介契約」を締結することになります。媒介契約とは、依頼者(売主)が不動産会社にどのような条件で売却活動を委託するのか、また成約時の報酬はどのように定めるかなどを明確にするための契約です。
媒介契約を結ぶことによって、後々のトラブルを防ぎ、依頼者に不利にならない取引を進めてもらうことができます。媒介契約は主に3種類に分かれており、違いは次の通りです。
| 媒介契約書 | 契約形態 |
|---|---|
| 一般媒介契約 | 複数の不動産会社に同時に重ねて依頼ができる契約形態 |
| 専任媒介契約 | 一社の不動産会社のみに依頼する契約形態 売主自身が買主を見つけた場合は直接取引が可能 |
| 専属専任媒介契約 | 一社の不動産会社のみに依頼し、かつ売主自身が見つけた相手とも直接取引が不可能な契約形態 |
どの契約形態が適しているかは、物件の特性や売主様の状況によって異なりますので、担当者とよく相談して決めることが大切です。不動産会社との媒介契約について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
不動産売却には仲介と買取の2種類がある
不動産会社に相談できる売却方法には、大きく分けて「仲介」と「買取」の2種類があります。仲介とは、不動産会社が間に入ることによって、広く買い手を探す方法です。
仲介のメリットとして挙げられる点は、市場相場に近い価格での売却が期待できることです。一般的な不動産売却における相談では、仲介を希望する売主様が大半を占めています。
一方、買取とは不動産会社が買主となり、直接その不動産を買い取ってもらう方法です。買取のメリットは、買い手を探す時間が省けるため、早期に現金化できる点です。買主である不動産会社の査定のみで、内覧の必要がないため、周りに知られないように売却することもできます。
また、特殊な間取りや建築制限があるなど、買い手が絞られるような物件で仲介ではなかなか買い手が見つからず、売却まで時間がかかるケースもあるでしょう。仲介での売却が思うように進まない場合は、不動産会社が買取を提案してくれることもあります。
自分で選択肢を狭めないで、まずは仲介と買取の両方を視野に入れて、不動産会社に相談してみるとよいでしょう。
売却相談をする不動産会社の選び方
不動産売却は、査定から引渡しまで数カ月かかる取り組みです。売却に至るまでのさまざまなプロセスを不動産会社にサポートしてもらうことになるため、どの会社に依頼をするかは重要なポイントでしょう。
ここでは、信頼できる不動産会社を選ぶためのポイントを詳しく解説します。
複数社の査定結果や対応を比較する
一般的に、不動産売却を考えたときの第一歩は、不動産会社への査定依頼です。複数の会社に査定を依頼して比較することで、大まかな相場を把握することができるでしょう。
注意しておきたい点は、「査定額が高い会社=良い会社」とは限らないということです。査定額はあくまで目安であり、実際の売却額を保証するものではありません。
単に金額の高さだけで比較するのではなく、質問のしやすさや査定額の根拠などを丁寧に説明してくれる不動産会社を選ぶことが大切です。
1.取引実績をチェックする
不動産会社の実績は、相談・依頼する会社を選ぶ際のポイントになります。例えば、業歴が長い会社は、多くの取引を成立させてきたことで、地域からの信頼を得ている可能性があります。
また、直近の成約実績にも目を向けることが大切です。所有する物件と同じエリアや種別(戸建て・マンション・土地)での実績が豊富であれば、スムーズな不動産売却につながる可能性が高くなります。
ホームページなどで公開されている成約事例や実績などのデータを基に、信頼して任せられる会社かを見極めることが重要です。
2.得意分野とマッチしているか見極める
不動産会社にはそれぞれ得意分野があります。一見すると同じように見える不動産会社であっても、マンションの売買に強い会社もあれば、戸建てや土地の売買に長けている会社もあります。
戸建てを売却したいのに、マンションの売買が得意な会社に依頼してしまうとミスマッチが生じ、思うように売却活動が進まない場合もあるでしょう。そのため、不動産会社を選ぶときは、売りたい物件の種類やエリアが、その会社の得意分野と合っているかをあらかじめ確認しておく必要があります。
ホームページやカタログなどの情報を基に、依頼を検討している会社の特徴をある程度把握することが可能です。
3.口コミにも目を通しておく
不動産会社を選ぶときは、実際に利用した人の口コミや評判などをウェブで確認しておくとよいでしょう。第三者の客観的な意見を参考にすることで、自分に合った不動産会社を見つけやすくなります。
ただし、口コミや評判を確認するときは単に数字の評価だけを参考にするのではなく、書かれている内容に注目することが大事です。「担当者の連絡がマメだった」「難しい交渉をまとめてくれた」「説明が分かりやすかった」など、どのような点が具体的に評価されているかを確認しましょう。
4.担当者の力量をチェックする
不動産会社の実績や評判をチェックしたら、実際に会ってみて担当者の力量も確認しておきましょう。不動産売却は数カ月かかることも珍しくないため、担当者がどのような対応をしてくれるのかを理解しておく必要があります。
「親身になって話を聞いてくれる」「連絡の折り返しが早い」「わかりやすく説明してくれる」など、依頼者目線で動いてくれる担当者かを見極めることが大切です。
【ケース別】その他の相談先
不動産売却においては、権利関係の整理や税金の計算など、状況によって各分野の専門的な知識が必要になるケースがあります。その際は、弁護士や税理士などの専門家に相談することになるでしょう。
もっとも、最初から自分で専門家を探して個別に相談に行く必要はありません。多くの不動産会社は、各分野の専門家と提携しており、必要に応じて適切な専門家を紹介してくれる窓口の役割を担っています。
まずは不動産会社に相談し、専門的な手続きが必要なときに、提携先を紹介してもらうとスムーズです。不安な点や特別な事情があるときは、不動産査定時や売却相談の際に不動産会社の担当者に伝え、提携している専門家を紹介してもらえるかを確認しておくとよいでしょう。
専門家のご紹介
不動産鑑定士:公的な不動産評価書が必要な場合
不動産鑑定士は、「不動産の鑑定評価に関する法律」に基づく国家資格であり、適正な地価を判定する専門家です。不動産会社が提示する査定額は市場価格を基にしていますが、不動産鑑定士が出す「鑑定評価額」は、公的な証明力を持つ価格として取り扱われます。
一般的には、親族間などで売買を行う場合や、相続において正確な不動産価値を知りたい場合に不動産鑑定士に依頼します。適正価格を厳密に、かつ公的に証明する必要がある場合に、不動産鑑定士に依頼して鑑定評価書を作成してもらうのです。
土地家屋調査士:土地の境界確定や測量が必要な場合
土地家屋調査士は、不動産の「表示に関する登記」や土地の測量を専門とする国家資格です。土地を売却する際、原則として隣地との境界が明確になっている必要があります。
仮に境界が確定しないまま不動産を売却すると、売却後に「越境している」「面積が違う」といったトラブルに発展してしまいます。例えば、土地の境界杭や図面がなかったり、広い土地をいくつかに分割して売ったりする場合に、土地家屋調査士への依頼が必要です。
司法書士:登記手続きを依頼する場合
司法書士は、不動産や会社の「権利に関する登記」を専門とする国家資格で、不動産売買に関わりが深い専門家の一つです。
具体的には、売主から買主に名義を変更する手続きである「所有権移転登記」や、住宅ローンが残っている物件を売却するときに、完済と同時に抵当権を消す手続きの「抵当権抹消登記」を行うときなどに依頼するケースが多いでしょう。
これらの手続きは自分で行うこともできますが、専門的な内容でミスがあると後からトラブルの原因にもなるため、一般的には司法書士に依頼するものといえます。
行政書士:農地転用などを行う場合
行政書士は、官公署に提出する許認可等の書類作成や、契約書の作成代理などを幅広く行う国家資格です。一般的な不動産取引で関わることはほとんどありませんが、特定のケースにおいては相談が必要となります。
具体的には、田畑などの農地を宅地や駐車場などに用途変更して売却する際に、農業委員会や都道府県知事に対する手続きが必要になるため、行政書士のサポートを受けたほうがスムーズに進められます。
弁護士:法的トラブルが生じた場合
弁護士は法律全般の専門家であり、不動産売買をめぐって当事者間では解決できない深刻なトラブルが生じた場合や、法的な整理が必要な複雑な案件で相談することになります。
具体的には、「相続不動産の売却でほかの相続人ともめてしまった」「個人間で不動産を売りたい」「買主に契約違反をされてしまった」「売却後に法外な修繕・補償を要求された」などのパターンが挙げられるでしょう。また、債務整理の一環で不動産売却を行う際も、弁護士のサポートを受けることになります。
税理士:売却後の確定申告をサポートしてもらう場合
税理士は、税務に関する相談や書類作成を代行できる国家資格です。不動産売却においては、主に売却後の税金の手続きでサポートを受ける機会があるでしょう。
不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、翌年の2月中旬から3月中旬までに確定申告を行い、所得税と住民税を納める必要があります。また、マイホームを売却した場合には税負担が軽減される特例措置が用意されていますが、これらの適用を受けるために確定申告が必要になります。
「利益が出たので正しく納税したい」「特例を利用したいが仕組みがわからない」「相続税の申告も合わせて相談したい」といった場合に、税理士に相談をしてみましょう。
まとめ
不動産売却を成功させるためには、適切な相談先を選ぶことが重油です。まずは売却活動の窓口となる不動産会社に相談して、査定を通じて市場価値を把握することから始めてみましょう。
専門的な課題が見つかったときも、不動産会社を通じて司法書士や税理士などの専門家を紹介してもらうことができます。信頼できる不動産会社を選ぶ際は、会社の実績や得意分野、担当者の対応などをよく見極めることが大切です。
不動産会社への問い合わせ・相談を通じて、具体的に不動産売却を進めていきましょう。
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